次世代開発フォーラム2005 Spring「Web開発の現在、そして未来」

十数年~二十数年前に構築されたホスト系の基幹システムを「そのまま使い続ける」または「オープン系に移植する」の二者選択の岐路というものは、各企業によりいつ訪れるかは違っていて、基幹システムも比較的小規模なものならば10年前のクライアント/サーバの分散システム化ブームに乗り切り替えられた。○○○○○においても生産システムを完全に切り替えているのだが、その他の基幹システムについては富士通のホストを使い続けているのが現状。

今言われている「オープン系」は“クライアント/サーバ型”ではなく“Webサーバ and APサーバ”を示しており、従来のホスト系のシステムに求められる信頼性・耐久性・堅牢性を十分に確保しているものである。IT専門誌にも「十数億掛けてオープン系に完全移植」などと記事になる企業も数多くあるが、実際の話として中小企業にとっては現実的なものなのか客観的な判断をするためにセミナーを受講した。

結論としては「時期早々」である。

現状としては各ベンダーが独自に開発している“フレームワーク”の上に業務アプリを作りこむことになり、従来のハード依存からフレームワーク依存の開発形態となっている。しかし、未来永劫のベンダーなど世の中には存在せず特定のベンダーに依存して基幹システムを構築して良いものなのか冷静に判断する必要がある。

セミナーの講師たちは自社の“フレームワーク”の担当者でもあるわけで、結局のところいかに自社の“フレームワーク”が優れているのかをアピールする程度に止まっていた。よって期待はずれのセミナーであったわけであるが、「時期早々」であることが分かっただけでも意義があった。

数年前にマイクロソフトが「.net構想」という大風呂敷を広げた割には一向に現実的なものにはならず、需要に追いついていない。しかし、供給する側としてはそれをビジネスチャンスと捉え、独自の“フレームワーク”を開発し、その上で動くアプリをJAVAで作成する。“フレームワーク”無しで一からJAVAでコーディングするというのはWindowsアプリをMS-Cでコーディングするようなもので非現実的な話。VisualBasicとVisualC++があればこそWindowsアプリの開発ができる事と同じで、現状ではサーバサイド側のシステムを開発するためには“フレームワーク”が必須である。

しかし、その重要な“フレームワーク”が標準化されたものであるのならば将来性もあるであろうが、「無いから作った」というベンダー固有のものでは将来性は不透明である。よってマイクロソフトの「.net」の動向を見つつ、「標準化されたフレームワーク」の登場を待つことが賢明であると思う。