社員の気持ち



相変わらず会社の雰囲気が悪い。いや以前から悪かったのだが最近“もっと”悪くなったというのが正直な感想である。

これの原因は会社の業績にあるのだが、原因だけでこれほど悪くはならない。何か問題が発生した時には必ず「原因」と「要因」があるものだ。

例えばシステム関連のトラブルで考えてみると「プログラムのバグ」が原因となっている場合もある。しかし、「バグ」というものは必ず潜んでいるもので100%完璧なプログラムなど世の中には存在しない。その「バグ」という地雷を踏む行為こそが要因であり、何が踏んだのか、踏んだ後どうしたのかでトラブルの規模(被害の範囲、大きさ)が変わってくる。「プログラムのバグ」だけではなく「ハード」の故障も同様である。「動くものは必ず壊れる」のである。その時期が早いか遅いかの違いだけ。

そのバグに引っかかるような事を誰かがしたとしたら、そしてそれが通常ならありえないような操作であったとしたら、それこそが「要因」である。トラブルの初期段階で正しい対処をしておけば最小限の被害で収まっていたものを、間違った事をされたために被害が大きくなったとしたら、それは「第2の要因」である。私の経験上、何が一番のポイントなのか考えるべき事柄は「第2の要因」を起こさないこと(させないこと)である。

「余計なことをしてくれたせいで、被害が大きくなった(手間が増えた)。」

つまりトラブル発生の初期段階で何をすべきなのか冷静に判断して行動することが一番大切なのである。

これが「会社の雰囲気が悪い」にどう結びつくのか‥‥

「もっと悪くなった」理由がエライ人たちの行動の拙さだとしたら‥‥

10年前なら社員も「この状況を皆で乗り切ろう」と奮起したかもしれない。しかし、7、8年前頃から徐々に「会社」というものが変になり、それに気が付いた社員たちが「自分の仕事をして給料を貰う」という姿勢に変わってしまった現状で、「この状況を皆で乗り切ろう」などと真剣に思っている社員などいるわけがない。もちろん「変」にしたのはエライ人たちである。「変」になってしまったことをエライ人たちは気が付いていない。社員の気持ちを真剣に考えてこなかったツケが今まさに危機的状況を加速させているのである。

社員の気持ちというものを理解もせずに「業績が悪い。このままでは大変なことになる。」とエライ人たちが公言そして広言したらどうなるのか。大多数の社員は「早く逃げ出さなきゃ」と思うであろう。建前では「がんばろう」と言うかもしれないが、その声には張りがなく元気が無いものだ。いや「がんばろう」なんていう人もいない、「なんとかしなきゃ」と言うだけでもその人は立派。エライ人たちから「なんとかしろ」と激怒され、黙々と対応しているのが現実である。

以前から私は「この会社は病んでいる」「歯車が噛み合っていない」「歯車が上手く回らない」と同僚たちに言っているが、それは間違いの無いことなのだ。もっと早く、エライ人たちがそれに気がつき対応してきたとしたら今の状況は違っていたかもしれない。しかし未だに気が付いていないエライ人たち。行く末は明白である。

「会社の雰囲気がもっと悪くなった」のまとめ
原因は「不況のため業績悪化」である。
建て直しが出来ない要因は「『絶対なんとかするんだ』と強い意志を持ち行動する人材がいない」である。
この要因の根本には「エライ人たちが会社を変にした」がある。
そして一番のポイントである第2の要因は「社員の気持ちを考えないエライ人たちの発言」である。

なんとなく儲かっていた時代が長年続き、エライ人たちが「社員の気持ち」というものを蔑にしてきた。儲かっていたという事実があるだけにエライ人たちは「社員の気持ち」を考える必要もなかったのであろう。そしてそこにいる社員たちは「会社なんて所詮そんなもの」の諦めていた。

危機的状況を打開しなければいけない時代こそ「社員の気持ち」が一番大切であると私は思う。